「疲れが取れない…」と思ったときに試してみたい5つの靴
台風
夜があけた。
窓を雨が叩きつける音が響き、まだ外は薄暗いままである。
テレビでは、お姉さんがにこやかに、台風の接近を伝えている。
さて、今日の行程をどうしたものだろうか。
当初の予定では大宝寺以降を順に回るつもりだったけれど、この悪天候の中、本当に山奥にあるという岩屋寺になんて行っていいのだろうか。
いや、そんな事より早く帰らないと四国から帰れなくなってしまうかもしれない。
既に航空便は欠航が出始めていた。
ホテルの窓から、吹き荒れる風雨を見ながら思案することしばし。
うん、今日は午前中だけ松山市内を回って、早めに帰えろう。
それでも、その時まだ高速バスが動いているか、瀬戸大橋が通れるのだろうか。
不安はあるものの、せっかく松山まで来たからには何寺かだけでもお参りしたい。
意を決してホテルを出た。
行くからには元気にスタート。
まずは、昨日順番を飛ばしてしまった浄瑠璃寺へ。
■46番 医王山 浄瑠璃寺
所在地 愛媛県松山市 浄瑠璃町282
宗派 真言宗豊山派
開基 行基
御本尊 薬師如来
■47番 熊野山 八坂寺
所在地 松山市浄瑠璃町八坂773
宗派 真言宗醍醐派
開基 役行者小角
御本尊 阿弥陀如来
48番西林寺は昨日お参りしましたので飛ばします。
■49番 西林山 浄土寺
所在地 松山市鷹子町1198
宗派 真言宗豊山派
開基 恵明上人
御本尊 釈迦如来
■50番 東山 繁多寺
所在地 松山市畑寺町32
宗派 真言宗豊山派
開基 行基
御本尊 薬師如来
■51番 熊野山 石手寺
所在地 松山市石手2-9-21
宗派 真言宗豊山派
開基 行基
御本尊 薬師如来
怒涛の勢いで松山市内のお寺を一気に回わる。
比較的お寺どうしが近い。
おかけで午前中のうちに石手寺にたどりついた。
午前中いっぱいは寺を回ろうと考えていたので、少し時間をかけて参拝しよう。
道後温泉の近くに位置する石手寺は、おそらく観光客も多いのだろう。
そのせいなのか何なのか、何でもあるお寺である。
観光地の秘宝館にでも行ったような、よく分からない気分で、順に参拝や見学をしていく。
と、スピーカーから案内放送が流れてきた。
どこそこのお堂で、誰でも無料で、ナントカ灌頂というのをやってくれるとのこと。
せっかくなので行ってみることにした。
全身ずぶ濡れのまま、靴を脱いでお堂に上がる。
申し訳ないなと思ったけれども、お堂とお堂とをつなぐ渡り廊下の方がもっとすごかった。
完全に水たまりと化した廊下を、ずぶ濡れの靴下で進んでいく。
先には、ご本尊の前に飾り付けがされたところがあり、そちらにどうぞとのこと。
既にご夫婦が座って待っておられたので、その隣に失礼して座らせてもらう。
3人並んだところでナントカ潅頂というのが始まった。
お坊さんが何かしているのだけれど、それが何なのかさっぱり分からない。
それでも、それっぽい顔をしながら儀式を受ける。
きっとありがたいのだろうけれど、ずぶ濡れの靴下が気持ち悪いのと、台風の行方が気になって、まったく集中できないままナントカ灌頂が終了した。
さて、帰ろっと思ったのだけれど、どうもお礼をしないといけない様子である。
自分でもどうかと思うけれども、こんなところでビタ一文払うつもりはなかったので、これには困ってしまった。
すました顔で隣のご夫婦の様子を覗き見ると、台の上に千円札が置かれている。
えー、2人で千円だと1人500円だよなあ。
私は500円玉1つで良いかなあ。
本当は10円ぐらいで済ませたかったな。
などと瞬時に考えを巡らせる。
いよいよ自分の前にお坊さんが来た。
どうしよう。
さすがに小銭入れを出すわけにもいかず、泣く泣く千円を払う。
くっそー。
昔、見世物小屋に入って、帰りにお代を払わされたときのことを思い出す。
千円を回収していくお坊さんの様子を恨めし気に見ていたところ、代わりに何やら小箱を置いてくる。
どうやら千円で小さな五鈷杵の御守りをくれるらしい。
これはちょっと嬉しい。
ただ、ぼったくられるのかと思っていたのに。
ケチってお礼を値切らなくて良かった。
良いご縁をいただいた…よね。
さて、お参りも無事完了して、とっととお寺を後にする。
まだ昼前である。
急いでレンタカーを返却すると、高速バスの運行状況を確認する。
道路や橋が通行止めになった場合は引き返すという条件付きだけれども、昼出発便のチケットを購入できた。
最悪、松山でもう1泊かと覚悟していたので、ラッキーである。
松山駅でお茶を買うと、早速バスに乗り込んだ。
運転手さんから先程の条件について再度説明がある。
現地の状況は、既に明石海峡大橋は通行止め、高松自動車道もいつ通行止めになるか分からない(この後すぐに通行止めになった)。
このため経路を変更して下道を通って今治に出て広島に渡る。
時間も通常の6時間を大幅に越えるだろうとのこと。
もうここまできたら運転手さんにお任せである。
後はよろしく。
他人任せでリラックスモードに入る。
時間を急いてイラついてる人もいたけれども、こればっかりはどうしようもない。
結局バスは7時間ちょっとで無事到着した。
運転手さん本当にお疲れ様でした。
本日の行程
ホテル(朝食) → 46番浄瑠璃寺 → 47番八坂寺 → 49番浄土寺 → 50番繁多寺 51番石手寺 → 松山市(昼食、高速バス)
2012年の四国八十八ヶ所巡礼の記録です。
当時を思い出しながら綴ってまいります。
リベラリズムの崩壊と靴の勃興について
こんにちは


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