言動超好き!
2.怒り爆発!
何も知らない海は、お風呂から出ると、呑気に鼻歌なんて歌いながらリビングにやって来た。
“お兄ちゃん、誰と話してるのかと思ったら、恒先生だぁ。”
「こんばんは。」
いつものように、笑顔であいさつをすると、
恒は、「こんばんは。」と言い返したものの、今までに見たことがないような険しい顔をしていた。
“ん?”海が首をかしげていると、ツカツカと海の方へ近づいて来て、
「ちょっと聞きたいことがあるんだけど。」
178㎝の長身から見下ろされた156㎝。海は、背筋がゾッとするのを感じた。
「先生、怖いけど・・・。」
普段優しい恒が、今日はまるで別人のように見える。
“恒先生、怒ってるよね?どうして?私、何かしたっけ?”
「今日うちの病院に、バスケ部の奥津夕菜ちゃんが来た。ねんざの治療でね。」
その名前を聞いた途端、海の顔が曇ったのを、恒は見逃さなかった。
「ふくらはぎとか太ももに青あざがいくつもあって、オレが聞いても、転んだとか、ぶつけたとか言うだけで、でもそういう跡じゃないんだよね。海ちゃん、何か知らないかな?」
海は思わず目をそらしてしまい、
「ううん、知らないけど。」
と答えると、
「何で今、オレから目をそらした?」
「そらしてないけど。」
恒にキッとにらみつけられ、
「じゃあもう一度、ちゃんと目を見て答えてくれないか?部活中に何か気づいたことがなかったか、教えてもらいたいんだが。」
「別に何もないけど。」
ブスッとして、今度はわざと目線をそらして答えた。
海はもうこれ以上話したくないと思い、サッと背を向けて、階段を上ろうとすると、
「逃げるのかっ!」と怒鳴られた。
「私、関係ないから!」
強気に怒鳴り返したところ、ガシッと腕をつかまれ、左脇に抱え込まれて、一瞬のうちにパジャマのズボンとパンツをガバッと下ろされてしまった。
「何すんのよー!やだっ、やめてっ!」
バタバタと手足を動かして抵抗したが、ガッチリと押さえつけられ、お尻を力いっぱい叩かれた。
バッチィーーン!
強烈な1発に、「イヤー!!」と大声で叫び、さらに暴れたが、次々に平手が打ち下ろされた。
バチーン、バチーン、バッチーン、バッチィーン・・・・・
いくら泣き叫んで、「やめてー」と声を張り上げても、恒の手は止まらなかった。
しばらく叩かれて、いったん解放されると、
「もう一度聞くけど、何か知らないかな?」
あからさまにイライラとした様子で、同じ質問をされた。
海は涙をぬぐい、ひくひくと鼻をすすりながら、それでも「知らない。」と小さな声で答えた。
恒は、「ふぅー」とため息をついた。
今度はソファの所まで腕を持って引きずられ、必死に抵抗するも力ではかなわず、ひざの上に強引に乗せられた。お尻を隠そうとする海の手も、腰の所で押さえつけられ、無言のまま再び叩かれた。
バッシィーン!
「うっ・・・」
バッチィーーン!
「いったっ・・・」
バッチィーーーン!!
何発も何発も、容赦なく続いた。
悠一は何年振りかに、恒の本気モードのおしおきを見た。
お尻を真っ赤に腫らして泣き叫び、もう暴れることはあきらめた海を直視することはできずに、頭を抱えて部屋の隅を行ったり来たりしていた。
“もう止めた方がいいのか?海、かなりこたえてるぞ。でも、恒はちゃんと考えているはずだ。まだ理性は失っていないだろう・・・。”
海はあまりの痛さに、これが永遠に続くのではないかという不安から、
「ご、ごめんなさい。先生・・・ちゃんと話すから、もうお尻叩かないで・・・。」
泣きながら、声をふりしぼって恒に伝えた。
やっと海の口から、「ごめんなさい」という言葉を聞き、
“やれやれ、ずいぶん手こずらせてくれたな・・・。”
海をひざから下ろし、床に倒れ込む姿を見て、厳しく叱ってしまった自分を省みた。それでもまだここで許すつもりは毛頭なく、強い口調で言い放った。
「海っ!おまえがやったこと、全部話してもらおうか。うそをついたり、さっきみたいな生意気な態度をとったら、ただじゃ済まさないぞ。もっとケツ痛くするからな。」
「ごめんなさい・・・先生、もうお尻、無理・・・。」
涙と鼻水で顔をぐちゃぐちゃにして謝った。
「それじゃあ、ちゃんと説明してもらおうか。」
床に突っ伏して泣いている海をグイッと抱き上げ、ソファの前に正座させた。
ティッシュで鼻水は拭き取ってくれたものの、
「ほら、どういうことか話してみろ。」
普段とは違う、低くて怖い声で言われた。
“先生、まだすごく怒ってる・・・・。”
「早く!」
「・・・夕菜、すごく生意気だから、みんなでゲーム中にわざと蹴ったり、体ぶつけて嫌がらせしたり・・・。」
「みんなって誰だ?」
「・・・・・。」
「誰だっ!?」
「2年生と3年生。」
「おまえも一緒になってやってた、ってことだよな?」
海は小さくうなずいた。
「おまえ、自分が何をしたか分かってるのか?こんなひどいことをしておいて、これぐらいのおしおきで許されると思ったら大間違いだぞ!!」
めったに声を荒げない恒が、海に向かって大声で怒鳴りつけた。
「・・・だって・・・みんな・・・。」
そう言った瞬間、恒の両手が海のほっぺを両側から挟み込み、バチーンと音を立ててぶち当たった。
「いったぁー。」
もう一度ほっぺを挟まれ、顔を持ち上げら
て、
「おまえ、今、「だってみんな」って言ったよな?だってみんな何だよ?言ってみろっ!」
「・・・・・。」
口をギュッと閉じて、首を横に振った。続きの言葉を発すれば、絶対、もっと激しく怒られるのは分かっていた。それでも恒はしつこく、
「海っ、だって何だ?って聞いてるんだっ!」
その迫力に逆らうことはできず、
「だって・・・みんなやってるし・・・。」
海は小さな声でつぶやいた。
恒はサッと立ち上がり、海の体を床に押し付けた。散々叩かれたお尻は熱をもって赤くなり、もうすでに限界に達しているようだったが、恒は海の腰を持ち上げ、さらに10発バンバンバン・・・と連打した。
「みんながやってるから、おまえも一緒になってやるのか!オレ、そういうの一番許せないからな。」
バッシィーーン!!
強烈な1発が打ち下ろされた。
海の体を押さえつけていた力がフッと緩んだ隙に、海は恒から逃げ出すと、手が届かない所まで後ずさりした。すると突然海が、
「何で私ばっかりこんなに怒られなきゃいけないの!先生、関係ないじゃん!みんなも同じことやってるのにおかしいじゃん!先生のバカ!先生なんか大っ嫌い!」
ありったけの声を張り上げた。
恒は海に冷たい目線を送ると、腕を組み目をつぶって、気持ちを落ち着かせるように、ゆっくりと1つ深呼吸をした。その後、海にはそれ以上関わることなく、悠一に向かって話し出した。
「明日、高也先輩に報告するから、悠一も呼び出し食らうことになるかもしれないが、しっかりな。」
「ああ。」
「じゃあ、オレ帰るから。」
海は部屋の隅に座り込み、泣きながらボーっと2人の様子を見ていた。恒に暴言を吐き、ややもするともっとお尻を叩かれる覚悟をしていたのに、何も言わず、目も合わさずに帰ってしまった。
ホッとした気持ちとうらはらに、後悔の念でいっぱいになった。
“恒先生にあんなこと言っちゃった・・・。どうしよう・・・。怒って帰っちゃった・・・。”
いつもならおしおきの後は必ず、優しく気持ちを落ち着かせてくれる恒の存在があった。おしおきが厳しければ厳しいほど、それは必要不可欠なものであるのに、海自らの言動によって、その大事なものを失ってしまった。
“もう少し我慢すれば、おしおき終わったのに・・・。”
涙がとめどなく流れた。
見送りに行った悠一が、玄関から戻って来た。
「お兄ちゃーん」って、抱きつきたかったのに、
「よく頑張ったな」って、頭をなでてもらいたかったのに、
悠一の口から出た言葉は、海にとって厳しいものだった。
「やっていいことと、悪いことの区別もつかないようなヤツは、もう知らねーから。恒にもあんなひどいこと言ってるし。オレ、もうおまえの面倒見るの無理だわ。」
優しい声をかけてもらいたかっただけに、冷たく突き放されてやり場のなくなった海の感情は、大粒の涙となって流れ落ちた。ますます大声をあげて泣き崩れる海を見て、悠一の心にもまた虚しさが残った。
悠一と恒は、玄関でこんな会話を交わしていた。
「悠一、見てるの辛かっただろ。悪かったな。でも海ちゃん、まだ何も分かっていないと思うんだ。いつものように、きちんと説教して納得させた上でおしおきすればよかったんだが、やっぱりオレ今日は無理だった。力任せにケツひっぱたいただけで、あれじゃあ“痛かった”っていう印象しか残らないよな・・・。
しっかりと反省の気持ちを引き出すには、もう少し時間が必要だと思う。悠一、今日は甘えさせてあげたい気持ちを抑えて、冷たい態度をとることできるか?今回のこと、海ちゃん自身が自分でしっかりと考えて結論を出さないと、意味がないと思うんだ。
みんながやってるから自分も・・・なんて二度と思わせないようにしないと、まわりに流されて善悪の判断ができない子になってしまうと困るからな。」
「恒、そこまで海のこと考えてくれてるんだな。おまえこそ、あんなに厳しくして、辛かったんじゃないか?」
「でもオレがやらなかったら、悠一がそうしてただろ?今回は、オレが嫌われ役を引き受けるさ。」
海はしばらく泣き続けていたが、放っておくと、そのままリビングの床で寝てしまった。悠一は海を抱きかかえて部屋まで運び、ベッドにうつ伏せに寝かせると、そっとお尻を出して冷たいタオルを乗せた。
“あーあ、こんなに腫れて、かわいそうなお尻だな・・・。それにしても、今日の恒は厳しかった。オレだってあんなに激しく、海のケツ叩いたことないのに・・・。いつもは優しい恒先生が、あれだけ豹変して叱ったんだから、海も何か感じるところはあっただろう。でもこいつ、あの状況で反論してたからな・・・。気が強いというか、怖いもの知らずというか・・・。
今回の件、本当に恒には感謝してる。身内でもないのに、海のこと真剣に考えてくれて、父親代わりをやってくれてる感じだもんな。かなりのスパルタオヤジだけどな・・・。”
次の日、土曜日で学校は休みだったが、部活が午後からあるというので、恒は仕事の合間に高也先輩に会いに行った。昨日は電話で相談があると言っただけで、詳しい話は一切していなかったので、高也は何ごとかとヒヤヒヤしていた。
“恒がわざわざオレの所に足を運んで来るなんて、よっぽどのことだよな。”
誰もいない場所で話したいと言われ、生徒指導室に案内した。
「先輩、オレ、今日かなり怒ってるんで、最初に謝っておきますが、無礼講でお願いします。」
「あ、ああ。」
恒の勢いに飲まれ、ひるんでいると、
「これ見てください。」と言って、昨日悠一に見せた足の画像を提示した。
「誰だか分かりますか?」
「うちの部のヤツか?」
「はい。1年生の奥津夕菜ちゃんです。昨日、練習中にねんざをしたと言って、夕方診察に来たんですが、足のあざが気になって、全身をチェックさせてもらったら、腕、腰、お尻、太もも、ふくらはぎなどに何か所も内出血の跡があったんです。本人は言うのを拒んでいたんですが、何とか聞き出すと、バスケ部の2、3年生にやられたようで。先輩、何か気づいてましたか?」
「いや・・・何も。」
「夕菜ちゃん
は昨日初対面で、いろいろと話をしました。すごくしっかりしていて、全部自分1人で受け止めようとしていたので、心配になって介入させてもらいました。
1年生同士では話していたようですが、先生には怖くて相談できないと言っていました。顧問としては確かに威厳がないとやっていけないでしょうが、部員が不調やトラブルを訴えることもできないほどの厳しさが必要なんでしょうか?
相手は中学生ですよ。この難しい時期の子供たち、ましてや女の子の集団には、いろいろな問題が起こりうることぐらい、長年教師をやっている先輩なら分かっているはずですよね?部活中にあれだけの集団での行為があって、それをまったく知らなかったというのは、顧問としてどうかと思いますが。」
高也は恒の話を黙って聞いていた。反論する余地はなく、後輩にここまで言わせてしまった自分を非常に情けなく思い、深く反省した。
「恒、本当にすまなかった。今回の件、すべて監督不十分だったオレの責任だ。恒が気づいてくれなかったら、もっと事態は悪化して、重大な事件になっていたかもしれない。本当に申し訳ない。」
「先輩に向かって、生意気な口を利いてすみませんでした。」
恒はスッと立ち上がって、頭を下げた。
「今日の練習は中止にして、早急に対応しようと思う。おまえ、今日は午後の診察休みか?」
「いや、pm3:00に1人入ってます。」
「pm1:00~ミーティングを開いて事実確認をとるから、おまえも一緒に付き合ってくれないか?全員、おまえの所の患者だから、よく知ってる連中だろ?」
「そうですね。みんなの反応も気になるんで、少し様子を見させてもらいます。夕菜ちゃんには、ねんざが悪化しないように、今日は部活休んで安静にするように言ってあります。」
「ああ。何から何まで気を使ってくれて、ありがとな。」
数分後、女バス部員にとっては、かなり厳しいミーティング&おしおきの時間が始まった。
厳選ショップで、言動を探し倒そう!
おはようございます!!!
Machinakaです!!
突然ですが、こんなメールを送った経験あるボーイいますか?
好きな人、付き合っているが最近ケンカして連絡が取れない人、、、
女性の気を惹こうとして、何故か長文メールを送ってしまうおバカな男達、、、
見事に結果は空振り。既読が一回もつかない。
今回の映画は、そんなイタい経験をしたことがあるボーイ達は共感すること間違いなしの、男汁120%の映画となっております!!
それでは、「奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール」批評、いってみよーーー!!!!!
[あらすじ]
まずは映画ドットコムのあらすじからいくぞっ!!!
・絶妙な細かいディテールが人気の渋谷直角によるサブカルマンガを、妻夫木聡&水原希子の共演、「モテキ」「バクマン。」の大根仁監督により実写映画化。
・奥田民生を崇拝する雑誌編集者を主人公に、全編にわたって奥田民生の楽曲が使用されるラブコメディ。「力まないカッコいい大人」奥田民生に憧れる編集者コーロキが、おしゃれライフスタイル雑誌編集部に異動となった。
・仕事で出会ったファッションプレスの美女、天海あかりに一目ぼれしたコーロキは、あかりに見合う男になるべく、仕事に精を出し、デートにも必死になる。しかし、やることなすことすべてが空回り。
・あかりの自由すぎる
言動に常に振り回され、コーロキは身も心もボロボロになってしまう。コーロキ役を妻夫木、あかり役を水原が演じるほか、松尾スズキ、新井浩文、安藤サクラ、リリー・フランキーらが脇を固める。
まず言っておきたいのは、異常なタイトルの長さ!!
もうね、タイトル字数が限られているアメブロでは本当に迷惑ですww
長すぎる、長すぎる!!
要は「バカな男と悪女のラブコメ」なんですけどね笑
話は極めて単純。ライフスタイル誌の編集者(妻夫木聡)がアパレルのプレス(水原希子)に恋をするという話なのですが、、、
物語はそう単純に行かないのです。
タイトルにある通り「奥田民生になりたいボーイ」=妻夫木聡というのが非常にミソなのですが、、、また後述します。
監督・脚本は大根仁さん。またの名をエロオヤジ。
堤幸彦監督に従事し、長い下積み経験の後、映画監督に!
行き過ぎたサブカル愛がそのまま商業映画に反映できている、稀有な監督。
映画はもちろんですが、漫画が大好きということで漫画が原作の映画を撮っていることが多いです。
2011年の「モテキ」ではモテない雑誌編集者が急にモテ期に入り恋愛無双状態にw
そして、2015年の「バクマン」では漫画への愛情が爆発し、映画史に残る感動的なエンドロールを作ったり。。。
そして、2016年には週刊誌のパパラッチを福山雅治にやらせた「SCOOP!」を撮り、週刊文春の浮気・不倫報道ラッシュを結果的に社会風刺することに。。。
代表作はこんな感じですが、他にも色々な作品を撮っていて、、、
ミュージックビデオを撮っている関係で、「エレファントカシマシ」、「電気グルーヴ」の伝記映画を撮っています。
漫画、週刊誌、電気グルーヴ、どんだけサブカル愛があるんだよw
大根監督自身が好きなものが、映画に出来ている。趣味と仕事の一致。
これほど素晴らしい循環はないですよねo(^▽^)o
監督は脚本・監督以外にも、カメラマンを担当することもあるのです。そう聞くとまるで岩井俊二みたいな印象を持つのですが、、、、
大根仁さんの担当するカメラは、Dカメという非常にサブ的な撮影だけを担当するカメラで、可愛い女の子にミニスカを履かせてローアングルからひたすら写すカメラばっかりやってるんですよ(。・ε・。)
2015年「バクマン」の小松菜奈ちゃん、2016年「SCOOP!」の二階堂ふみちゃんのエロいシーンだけは自分で撮影しているというエロオヤジっぷりを発揮しているのが、大根監督なのです!!
ね? エロオヤジと言われて何も遜色ないでしょ!?笑
という非常に変な監督ですが、作品の面白さは本物でございます!
今の日本映画は女性向けばかりにマーケティングされていて、男性監督も女性向けに映画を撮る時代(そういう作品に限って駄作が多いんだけどw)。
しかし、大根監督は男のための、しかし男バンザイでなく男の愚かさを、たまに男のカッコよさを撮る稀有な監督でございます!
一言で説明するなら、「ボンクラ万歳!!」型映画を撮るのが大根監督なのでございます!!!
作風としては、うだつの上がらないダサい男とイケイケな女性を主役にして、男ってバカだよな、、、と一目でわかる描写を作るのが本当に上手い!
これは「モテキ」から変わってない作風でございます。その関係で、とにかく女性を神格化しているのが大根監督でありまして、インタビューでも「自分はフェミニスト」とも言ってますw 男でフェミニストってどういうことだよヽ( )`ε´( )ノ笑
ということで、そんな一癖も二癖もある大根監督の最新作ということで、初日に観て参りました、、、、
それでは映画の感想でございます
!!!
[映画の感想]
やめろ! やめてくれ!!
18歳の俺が蘇る!!!!
奥田民生みたいな、飾らない、気張らない、ありのままで生きて行く男に憧れたボンクラ男が、アパレル美女に翻弄されるドタバタラブコメディ!!
妻夫木聡はあの頃の俺だっ!!
ただ可愛いだけで女の子を好きになっていた愚直な俺だっ!!!
自分が悪くないのに、何故か彼女に謝ってしまったあの頃の俺だっ!
謝ってご機嫌取っておけば大丈夫だと考えていたあの頃の俺だっ!
何故か女性を神格化していたあの頃の俺だっ!!
男が恋を通じて大人になる過程を描いた成長物語に大爆笑、大感動した大傑作でございましたっ!!!!
[男は女なしに成長できない]
はい、さすがの大根監督ということで、ボンクラ男の成長物語として非常に優秀な、そしておバカな物語でございました!!
2011年の「モテキ」では何故かモテる男を描き、モテることに論理がなかったのですが、、
今回も何故主人公の妻夫木くんが水原希子と付き合うことになったのか、というロジックはほとんど明らかにされず、何故か付き合って即ホテルに行くことになりますw
おそらく、大根監督は絶対にロマンス取れないですよねw
ただし、「モテキ」では本命の女性と付き合う過程を重視していたのですが、今作では本命の女性と付き合ってからの生活を重視しており、描いている恋愛の過程がまるで違うことが印象的でございました。
付き合う過程と言っても、今作は女性と付き合い、別れる間際を重視していて、そこで生じる男女のケンカ・衝突を描いているので、一度は女性と付き合ったことがある男性には「恋愛あるある」が散りばめられていて、劇中に何度も共感する点があるのです!!!
主人公の妻夫木くんは、おそらく恋愛経験は皆無でしょう。何故なら、「ただひたすら可愛い」という理由だけで本気で女の子を好きになってしまうのですからww
男性ならこの気持ち分かりますよね? 無論、俺もその気持ちは分からなくもないww
でも、恋愛経験を重ねた男性なら分かるはず。
「可愛い女には気をつけろ」、と。
今作は「可愛い女には棘がある」という恋愛の都市伝説的な論理を即物的に描き、見事に私の懐にズームインしてくれた映画なのです!!!!!
大根仁さんは、本当に分かってる! 男の気持ちを分かっている!! 男性が映画館に行く理由がここにあるじゃねぇかっ!
水原希子さん演じる悪女は、皆さんが想像する以上に悪い女で、週刊文春もビビるレベルで妻夫木くんを、観客の我々を翻弄してきますw
奥田民生になりたいボーイの妻夫木くん。常にマイペースで他人に左右されない人生を送りたいと思っているはずなのに、可愛い女が出てくるだけで奥田民生だなんだと豪語していた妻夫木くんの行動計画は崩壊してしまうという、男の脆さと愚かさをこれでもかっというくらいに描いた作品なのです。
妻夫木くんが女の子と付き合う理由としては、「あっ、可愛い!!→付き合おう!!!」というバカな発想をしていたわけで。
そして、「付き合おう!」から「突き合おう!」へと勝手に脳内変換してしまったわけで。。。
そのミッションが達成されたら、男って恋愛に興味をなくしてしまって、妙に冷たくなってしまって。。 そして、女の子は男の単純すぎる思考回路に興ざめしてしまうわけで、、、
この映画を見て、水原希子はビッチ! 悪女だ! と言うことは簡単ですけど、妻夫木くんにも用心しなきゃいけないことはあったはず。
だって、「簡単に付き合える可愛い女」なんて絶対に地雷が隠されてるに決まってるじゃないかwww
実は私も、水原希子さんとまではいかないけど、可愛い女の子と付き合っていた経験があるわけですよ。まるで「モテキ」のようなモテ期があったわけですよ。
その時は、映画と同じように付き合う過程もロジックもなく、ただ「可愛いから付き合おう」って思っていたわけですねw
で、何故か女の子も即OKしてくれた時期があってですね。
告白した私も「あれ?あんまり話したことないけど、なんで付き合ってくれるのかな?こんなに可愛いのに、、、」と訝しがっていたのですが、当時は付き合うことが恋愛の目的化となっていて、付き合おう女性の内面や今後の展開はまるで考えていなかったのですw
サユリちゃん、アイちゃん!!! 元気にしてますか!?笑
当時は付き合うことに必死で、何で付き合ってくれたのか分からなかった。当時は彼女に否定されると人生が否定されるような気がして、彼女にしがみつこうとしていた。そんな自分を思い出させてくれる痛くもアツい映画でございました、、、
え? 私も妻夫木くんと同じように長文メールを彼女に送ってたかって?
それはノーコメントでお願いいたしますww
[美術と衣装が最高である]
さて、ストーリーばかり語ってしまいましたが、本作の魅力は大根組の美術を担当した都築雄二さん、衣装を担当した伊賀大介さんで構成されていると言っても過言ではないので
すっ!!!
大根監督の作品は、シーンの細部まで異常にこだわっているのが特徴で、、
「バクマン」でも、ジャンプ編集部をリアルに再現したことでも有名なのです!
こんな美術ボード、ありえますか? 何ですかこの情報量はwww
観客は情報量が多すぎて、一度見ただけでは理解できない、でも細部までこだわっているのがよくわかる。見れば見るほど凄さが分かる、スルメのような美術設定なのです!!!
今回も、ライフスタイル編集部の恐ろしいほど雑多な職場を素晴らしい美術で描いていて、本当に妻夫木くんは働いてるんだ、と錯覚させるほど細部なこだわりを見せていました。
そして衣装!!!
伊賀大介さんということで、妻夫木くんの奥田民生愛が伝わるような、絵に描いたようなサブカルファッションをしているww
奥田民生といえばニットキャップという見方、俺もそう思ってるよww
そして、シャツにはよく分からないロゴが入っていて、劇中では何も説明されていないけど、彼なりのこだわりが何かあるんだろうなぁあ、、、
皆さんはどうお考えでしょうか?
コメント、お待ちしております。。
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